2010年:ボードゲームを月毎に振り返る。(後編)

少し間が空いてしまいましたが文字通り前回の続きですねー。


7月から早速どうぞ。




7月 ばるばろっさ(無印)・グリモワールダンジョンロード日本語版・マスマジシャン

まずこの月はばるばろっさの通常版(実写版ではない方)が発売されています。
後に実写版が販売されかなりの人気を博したようですが、絵や写真だけでなく、実際遊んでみての個人的感想としても
アークライトのオリジナルゲームの中では一番良く出来ているのではないかと思っています。



またワンドローが作ったグリモワールが販売開始になったのもこの時期です。
恐らく現在国内のボードゲーム製作で一番頑張っているブランドではないでしょうか。
コンポーネントも非常にユニークで一度見たら非常に印象に残るゲームですね。



ダンジョンロードも非常に良い作品ですね。ダンジョンマスターらしからぬ健全(?)なダンジョン経営も
可能ですし、逆に猛者共と殴りあう気まんまんで凶悪ダンジョンを作り上げるも一興です。



後は知育・学習系ゲームのマスマジシャンもなかなか良い数字当てゲームに仕上がっていたかと。



8月 たんとくお〜れサマーバケーション・(原始スープ再販)

9月 Mr.ジャックポケット

8月9月はまとめて紹介、エッセン国際ボードゲーム祭が10月(+ニュルンベルクおもちゃショーも2月)に
行われる関係で、どうしてもこの時期は発売されるゲーム数が少なくなる傾向がありますね。



たんとくお〜れサマーバケーションはシリーズ3作目。独立エキスパンションですが混ぜても遊べるのがgood。
また、長らく絶版になっていた名作・原始スープが8月に再販されています。



Mr.ジャックポケットは同タイトルゲームのコンパクト版といって良いでしょう。
2人専用の逃げ切るor隠れ場所を推理するゲームなのですが、ボードゲーム版と違い、
掛かる時間や必要なスペースを減らしているのでちょっと1ゲーム、というときにはこちらで楽しめると思います。


10月 キャット&チョコレート・禁断の島・ザヴァンドールの鉱山

後にビジネス編も出ていますがキャット&チョコレートは口が想像力が鍛えられる良作ゲームですね。
こちらも国産ゲームで評価は高いです。。判定システムも良く出来ていて勝ち負け以上に楽しめる作品です。



禁断の島はパンデミックの作者が作った協力ゲームです。前作と比べテーマがより一般向け(宝探し)なのと
難易度、準備、時間などの面が緩和されていて協力ゲームの中ではかなり親切な作りだなぁと感じました。



ザヴァンドールの鉱山はカードを使った競りを行ったりカードの能力を使う&育てるといった色々な要素が含まれたボードゲームです。
まだ自分も1回しかプレイしていないのですが勝ち方は色々ありそうでプレイ時間も短いですし繰り返し遊びがいがあるゲームという評価です。



11月 サンダーストーン日本語版・はやぶさ君の冒険・RRR・プラトー

この月は、まずはサンダーストーンの日本語版でしょうか。やや海外とタイムラグがあったものの完全に日本語化されているのでプレイアビリティは非常に高かったです。
デッキ構築型ゲームにしては珍しくコンボが繋がることは少ないので戦闘ルールを把握すれば非常にスピーディーにプレイできるのが好感を持てるシステムですね。


はやぶさ君の冒険は、去年話題になった小惑星探査機「はやぶさ」をモチーフにした国産の協力ゲームです。
実際に起きた事件やトラブルなどを題材にしていてあまりはやぶさのことを知らない人はもちろん、良く知っている人にはたまらない作品だと思います。
協力ゲームとしても良く出来ていてやや難しめのゲーム難易度なのが「はやぶさ」の旅の大変さを良く表してますね。


RRRは、グリモワールはやぶさ君に続いて昨年出たワンドローの国産作品で、2人専用ゲーム。
基本ゲームと応用ゲームがあってまずは中立タイルを使わずにルールを覚えた後応用ルールで遊ぶと
かなり奥深いゲーム性にはまると思います。アブストラクト系ゲームが好きな人にオススメ。


プラトーXはちょっとパズルゲームっぽい思考型ゲームでした。
ブロックを実際に積み上げていきコマを出来るだけ上に持っていくのが目的なのですが
お互いの思惑もあるのでなかなか考えさせられる場面が多いですね。



12月 7WONDER・ドミニオン繁栄・ギフトトラップ日本語版

12月は何と言ってもまずは7WONDERに触れておかないといけませんね。
2人から7人まで遊べるカードゲームで去年のエッセンでもNo.1評価を得ただけあって非常に面白い出来になっていました。
国内だけでなく海外でも生産が追いついていないらしくまだ十分に流通がされてないのが残念です。
2011年の賞候補ゲームになるでしょうね。


ドミニオンは遂に4つ目の拡張、繁栄が登場しましたね。とにかく派手なゲーム展開が魅力です。


ギフトトラップは日本語版が出たことで大幅にプレイアビリティが上がりました。
手軽さも含めてパーティー&コミュニケーションゲームとしてかなり評価されていい作品だと思います。



こうして見ると年末商戦にも関わっているだけあって11月&12月は良作ラッシュの月だったと思います。





最後に総評として2010年の特徴を挙げるとするとやはり日本産ゲームの活躍でしょうか。


日本語版が増えてきたのも良いことではありますが、日本のデザイナーが世界でも十分通用するレベルのゲームを
どんどん量産していっていることはやはり喜ばしいことですよね。


気付けば2011年も既に2ヶ月過ぎてしまったわけですが、既に良作ゲームも色々と出てきていますし
今後まだまだ1年を通して良いゲームに巡り合える事を期待しつつ今回はこれで締めとさせて頂きます。