小話:ドイツ年間ゲーム大賞紹介・中編

月も替わり少し間が開いてしまいましたが前回の続きになります。


今回は「ドイツ年間ゲーム大賞」の90年代
1990年から1999年までを取り扱います。



1990 貴族のつとめ
アンティーク品をコレクションする目的の2段階バッティングゲームです。

「はげたかのえじき」を一段階難しくした位の難易度で、最初の選択肢は2択ですが
その後(2段階目)でやることが複数選択になってる分読み合いの要素が強くなった感じです。


コマを進めるルールなどは複数ありますが、基本は「2択選択」→「出せるカードから選択」の
繰り返しなので、手順さえ間違えなければそれほど苦労せずに出来るゲームだと思いますね。



1991 ドリュンタードリューバー
家を破壊しつつ道などを建設していく何ともはちゃめちゃなテーマのゲーム。


ゲームとしては自分の正体を隠しながら他人の建物はきっちり潰していくという流れが
なかなかに奇妙ですが、このノリが合う人には非常に受けが良い印象があります。


追加カードを使った上級ルールもありますが恐らくシンプルな基本ルールが簡単で楽しいかと。
難易度としても簡単な部類に入るので結構遊びやすい作品だと思います。



1992 サイクルレース
未プレイ。チームの概念がある自転車レース(ロードレース)がテーマですね。


ベースはスゴロクですが、ロードレースらしく引きや風除けのルールがあったり
落車したりのイベントもあるようです。選択ルールがかなりあってレベルを選べる模様。



1993 ブラフ
定番ゲームであり、ダイス&ブラフゲームの中でもかなりの名作ですね。


ゴキブリポーカーと並んでブラフゲームの基本を学べる良いゲームです。
ルールがシンプルな方なので初心者でも入りやすいかと。


確率の概念を理解する必要が有るので、子供だとある程度の年齢が必要ですが
基本家族とかでもプレイしやすいゲームの1つではないでしょうか。



1994 マンハッタン
非常にビルが「建っていく」感じがあり、見た目にもインパクトがあるゲームです。


コンポーネントも良いですが、ゲームシステムも比較的シンプルで建てる時のルールさえ
理解できればそれほど苦労せず楽しむことが出来るかと思います。


必ずしも一番高いビルを建てるだけが戦略ではないのも良い点。
初心者の人からゲーム慣れした人までオススメできる作品。



1995 カタン
知名度で言えば恐らく5本の指に入るクラスの海外ボードゲームだと思います。
日本だと、このゲームからボードゲームに入ったという人は少なくないみたいですね。


交渉の要素があることや、リソースを使って建物を建ててまたリソースを確保したりと
ドイツのボードゲームらしさが前面に出ているゲームではないでしょうか。


慣れればルールの理解は難しくない方だとは思いますがそれでも年間ゲーム大賞の中では
やや難易度上の部類になるんでしょうかね。



1996 エルグランデ
ゲームに慣れてきて「ちょっと難しいゲームをしてみたい」と思った時に
是非プレイして貰いたい一品、名作です。


ビッドや陣取り、点数の差し引きやカウンティングなど色々な要素が入っていて、
かつ長期的な展開も考えていく必要があるので難易度的には一段階上にはなりますが
プレイ人数に関わらず戦略性を楽しめる点で非常に評価が高いです。
(ちなみに拡張セットもあるようですが自分はまだ未プレイ)


カードの日本語化でプレイ時間の短縮に繋がるので可能ならば是非。



1997 ミシシッピクイーン
ちょっと変わった感覚の水上レースゲームですね。


まずマップがレース中に出来ていくので臨機応変に対応しないといけない点と
スピードのギアチェンジに制限があることなど飛ばしているだけでは勝てない点が
このゲームの醍醐味ではないでしょうか。


マップを作る部分などはやや煩雑ですが、基本ルールだけならそれほど難しくはないと思います。



1998 エルフェンランド
ファンタジー世界でお互い協力や妨害をしながら旅をしていくゲーム。


コンポーネントが非常に綺麗なのと、世界観が非常にマッチングしている点、
そしてゲームとしても遊びやすい点で評価が高いです。
妨害要素もありますが、こういうタイプのゲームに慣れる導入として良いかと。


難易度は少し歯ごたえがあるレベルで簡単すぎず難しすぎずの適度な感じ。



1999 ティカル
未プレイ。ルールだけは読んだことがありますが恐らくエルグランデとこれのどちらかが
最も年間ゲーム大賞で難易度が高い&重いと言っても過言ではないでしょう。
(実プレイ時間が2時間を軽く越えるのは恐らくこの2作品だけ)


特に、このティカルはアクションポイント制を採用していて(次回扱うトーレスもAP制)
かつ先を見据えたダウンタイム[思考時間]も必要な為時間が掛かる傾向にあるようですね。
ただ、基本ルールだけの採用だとやや難易度を軽減できるようです。



駆け足で10年分の作品を扱ってみました。

この時代の特徴は比較的大賞の中でも難しめのゲームが多いことでしょうか。
初心者の人にいきなりプレイして貰うには厳しい物も何点かありますね。


ただ、その一方で今でも遊ばれ続けている名作も多数あります。
またこの辺りから現在でも比較的簡単に手に入れられるゲームが多いですね。
楽しい作品が多いので、やはり気になるものがあれば手にとって遊んでみるのが良いと思います。


次回更新は残り、2000年以降の作品について書いていく予定です。